終活とは?
終活とは、自分の人生のエンディングについて、真正面から向き合い具体的に考えることで、残りの人生をより充実した良い人生にしていく、ポジティブで前向きな活動です。この活動は、自分自身だけでなく、家族や大切な人たちにも安心感を与えることができます。
人生の引継ぎ
終活の一環として、残される家族が争ったり困ったりしないように「申し送り」をしておくことが重要です。これにより、家族間でのトラブルや後悔を未然に防ぐことができます。具体的には、財産の分配方法や医療・介護の希望、葬儀の内容などを明確にしておくことが求められます。
具体的な活動
終活においては、以下のような具体的な活動があります:
- 医療・介護の準備:老後の医療や介護に関する希望を明確にし、必要な準備をしておくことが重要です。具体的な治療や延命の希望、介護施設の選定、介護費用の準備などを考えておきましょう。
- 年金・保険の見直し:現行の年金や保険の内容を確認し、必要に応じて見直すことが必要です。老後の生活を安定させるための大切な準備です。相続対策として保険を利用する方法もありますので、早めに専門家に相談することをおすすめします。
- 資産管理・相続対策:財産の管理や相続の準備、対策を行います。特に相続税対策は専門家に相談することをおすすめします。専門家といっても、弁護士や税理士、不動産など各専門家に個別にあたるのは大変です。それらの窓口となってくれる相談センター等がいくつもありますので、まずはそのようなところで無料相談をしてみましょう。適切な専門家に繋いでもらえます。
- 住まいの準備:老後の住まいをどうするか考え、適切な住環境を整えましょう。引越しやリフォームなども視野に入れると良いでしょう。介護施設を調べておくのも大切です。
- 遺言書の作成:遺言書を作成して、自分の意志を明確に伝えることが重要です。これにより、家族の負担を軽減することができます。残された家族が、後で困ったりいがみ合ったりせずに済みます。
- 葬儀の準備:自分の希望する葬儀の形式や内容を決めておくことも重要です。葬儀社に生前予約しておくこともできます。これにより、家族が慌てたり困ることなく、故人の意志を尊重した葬儀を行うことができ、家族も落ち着いてお別れの時を過ごせます。
- お墓の準備:お墓の場所や形式を決めておくことで、家族が後々困らないようにすることができます。自分の希望を明確に伝えておきましょう。
エンディングノートの活用
以上のような考えを整理し、まとめておくために、エンディングノートを書くことをおすすめします。エンディングノートには、自分の希望や思いを詳細に記入することができます。これを家族と共有しておけば、いざという時に家族が困ることが少なくなります。また、エンディングノートを書くことで、自分自身の人生を振り返り、新たな目標や夢を見つけることができるかもしれません。最近では、書店やネットでも手に入りますし、アプリも登場し取り組みやすくなっています。
断捨離の重要性
不要なモノを減らし、断捨離することも終活の一環です。実は遺族にとって、故人の私物をどう整理したら良いのか非常に困るという声が多くあります。遺品整理はとても負担になるのです。終活を通じて、最も身近で大切な人々の負担を減らすことができます。終活は、思いやりの行動でもあります。
前向きな活動としての終活
終活は単に人生の終わりを準備するだけでなく、これまでの人生を振り返り、今後の生き方をより良くするための活動です。過去の出来事や経験を見つめ直すことで、新たな気づきや自己成長の機会が得られます。また、終活を通じて、今後の人生における新たな夢や目標を見つけることもできます。
例えば、やり残したことや新たに挑戦したいことをリストアップし、それを実現するための計画を立てることもできます。これにより、残りの人生をより充実させ、前向きな気持ちで毎日を過ごすことができるでしょう。
さらに、終活は家族や大切な人々とのコミュニケーションを深める機会でもあります。自分の思いや希望を伝えることで、家族との絆がより強くなり、互いに理解し合うことができます。これにより、家族全員が安心して過ごすことができるようになります。
早めに始めることの重要性
終活は、やることや考えることが多岐にわたるため、気力や体力が十分にある元気なうちに少しずつでも始めることが大切です。早く始めることで、余裕を持って計画を立てることができ、自分も家族も満足度の高い終活が可能となります。最近では、30代の若い世代が既に終活をしていると話題になりました。人生の最後は誰にでもやってくるし、いつくるかは誰にもわかりません。早く備えておいて損は何もありません。
「縁起が悪い」などと言わずに、家族を思いやる終活により、更に充実した人生を送りましょう。